「AIが進化すると、自分の仕事もなくなるのでは?」
そんな不安を感じる人は多いと思います。実際、国際労働機関(ILO)は、世界の雇用の25%が生成AIの影響を受ける可能性があると報告しています。
- 4人に1人の仕事がなくなるの?
- AI時代に残る仕事は何?
- 投資家はどんな企業を選べばいい?
りゅうでも、ここで大切なのは「25%=失業する割合」ではない、という点です。
この記事では、AI時代に変わる仕事と、投資家が企業を見る判断軸を整理します👇
- 「世界で4人に1人」の本当の意味
- AIが担いやすい作業と、人の価値が高まる仕事
- AIを利益につなげる企業の見分け方


🌍 世界で4人に1人が影響を受ける
ILOとポーランドの国立研究機関NASKが2025年5月に公表した調査では、世界の雇用の25%が生成AIに一定程度さらされる可能性があるとされました。高所得国では、その割合は34%です。
ただし、この数字は「4人に1人が仕事を失う」という意味ではありません。ILOは、人の関与が引き続き必要なため、多くの仕事では消滅よりも仕事内容の変化が起きる可能性が高いと説明しています。
つまり、職業が丸ごとなくなるというより、仕事の中にある一部の作業がAIへ移っていく。私はこの見方が、AI時代を考えるうえで一番重要だと思っています。



「AIの影響を受ける」と「仕事がなくなる」は、同じ意味ではありません。
🤖 変わるのは仕事より作業
OECDの調査でも、AIの影響は雇用の消失より、今の仕事で担当する作業の変化として表れやすいと整理されています。特に、退屈で反復的な作業は、AIによって自動化される傾向が確認されています。


たとえば、資料のたたき台作成、データ入力や整理、決まった手順に沿う定型業務は、AIに任せられる場面が増えていくでしょう。
でも、同じ会社員という仕事でも、すべての作業が同じように置き換わるわけではありません。AIが下準備を行い、人が確認して判断する。そんな役割分担が広がると考えられます。
🤝 人にしかできない価値
AIが作業を担うほど、人にしかできない部分の価値は高まります。
- 最終的な判断:複数の情報と責任を引き受け、どの選択をするか決める
- 顧客対応:相手の表情や事情をくみ取り、状況に合わせて伝える
- 人間関係の構築:時間をかけて信頼を積み上げ、協力関係をつくる
AIは候補を出したり、情報を整理したりできます。でも、誰に何を伝えるか、どのリスクを取るか、顧客との信頼をどう守るかまで自動的に正解を出してくれるわけではありません。
AI時代に求められるのは、AIと競争することではありません。
AIに作業を任せながら、人は判断・対話・信頼づくりへ時間を使うこと。この組み合わせが企業の生産性と顧客満足の両方につながります。
📊 投資家が見る5つのポイント
企業が「AIを導入しました」と発表しても、それだけで投資判断はできません。導入した事実より、AIを売上や利益へ変えられているかを見る必要があります。
| 見るポイント | 確認したいこと |
|---|---|
| 独自データ | 他社が簡単にまねできないデータを持っているか |
| 顧客基盤 | 既存顧客との関係や継続利用の強さがあるか |
| 売上への効果 | 新商品、単価、利用者数の増加につながっているか |
| コストへの効果 | 人件費や作業時間をどれだけ削減できたか |
| 利益への反映 | 営業利益や利益率として決算に表れているか |
私が特に見るのは、最後の「利益への反映」です。AIで作業時間が短くなっても、導入費や利用料が増え、売上も利益も変わらなければ、株主にとっての成果はまだ見えていません。



「AIを使っている会社」ではなく、「AIで稼ぐ力を高めた会社」を見たいんですよね。
🏢 AI時代に強い企業の条件
多くの企業が同じ生成AIを使えるようになると、AIを使うこと自体は差別化になりにくくなります。誰でも作れるサービスは比較されやすく、価格競争にも巻き込まれやすいからです。
だからこそ、AI時代に強い企業には、次の組み合わせが必要だと私は考えています。
- AIを使って作業を効率化できる
- 独自データやブランドなど、簡単に代替されない強みがある
- 空いた時間を顧客体験の改善へ回せる
- 顧客基盤を広げ、継続的な売上へつなげられる
たとえば、問い合わせ対応をAIで効率化しながら、複雑な相談には人が丁寧に対応する。その結果、解決までの時間が短くなり、解約率が下がり、顧客数が増えるなら、AIが競争力に変わったと言えます。
⚠️ AI導入で注意したいこと
もちろん、AIを導入すれば必ず利益が増えるわけではありません。
- 導入費や利用料が想定以上にかかる
- 誤った出力を人が確認する負担が残る
- 顧客情報や社内データの管理リスクが増える
- 効率化しても、商品やサービスに需要がなければ売上は伸びない
決算を見るときは、経営陣の説明だけでなく、売上成長率、営業利益率、販売管理費、顧客数、解約率など、企業ごとの数字で効果を確かめることが大切です。
✅ まとめ
AIによって仕事が一気になくなるというより、仕事の中の作業が組み替わる時代が始まっています。
- 世界の雇用の25%が生成AIの影響を受ける可能性がある
- ただし、多くは仕事の消滅ではなく作業内容の変化
- 投資家はAI導入ではなく、売上・コスト・利益への効果を見る
長期的に成長しやすいのは、AIを使って効率を上げながら、人にしかできない判断や信頼づくりも強くできる企業です。ニュースの見出しだけでなく、その変化が決算の数字に表れているかまで確認していきましょう。
※本記事は情報提供を目的としたもので、特定の金融商品や銘柄の売買を推奨するものではありません。投資には元本割れを含むリスクがあり、利益を保証するものではありません。最終的な投資判断は、ご自身の責任で行ってください。




